M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6
M4/3の一番古いキットレンズ。初代E-M10の時にパワーズームがどうにも馴染めないのでダブルズームを売却して代わりに購入。訳あってE-M10共々手放した後にE-M10Mk2と一緒にまたも購入。この2本目の14-42mmは最初の個体より四隅の描写が流れやすくてちょっとガッカリ。
このレンズの評価だが、ePHOTOZINEやphotozoneのレビューでの測定結果と自分で使ってみた印象はだいたい合致している。広角端での色収差や歪曲が大きめ。ズーム全域で絞り開放から良く解像するのがありがたい。手持ちの単焦点レンズと較べると細部描写がガサツだなーとか抜けが悪い?とも思うが、同時代(2009年前後)のAPS-C用キットズームより写りは上質か。 (なお、ePHOTOZINEの作例はこのレンズに限らず他のレンズでもシャープネスがものすごくキツい。)
中間の25mm前後は歪曲もほとんどなく解像度も開放から四隅まで安定しているのでこのレンズで一番おいしい部分。広角側はF5.6の描写が最良。ここから絞ると色収差など少しづつ悪くなっていくようだ。42mm域はさすがに1段絞ってF8のほうが数値的にはよい。
Capture One7にはレンズ補正データがなかったがLightroom5は自動で適用されてた。RawTherapeeにも一応補正データはあるのだが歪曲補正が画角によっては過剰だったりとあきらかにおかしいので使わないほうがよい。歪曲は単純な樽→糸巻きなので後処理での補正は簡単。
沈胴式なのでいちいち繰り出すのが面倒かもしれないけど、バッグにしまう時に花型フードを逆付けするよりは楽なんじゃないのと思ったり。
ズームロックがちょっと煩わしいのでロックにプラスチック片でも噛ませて常に解除状態にすると操作が格段と楽になる。うっかり広角側にズームしすぎて収納になってしまう事もないではないが、ほとんどの場面では画角を最初に決めてるのでだいたいOK。
後継のM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6IIRやパンケーキズームのEZよりも重くてAFも遅いけど、その代わりこちらは金属マウント。世間の評価が芳しくないレンズでもこれくらいは写ってくれるという自分にとってのM4/3レンズの最低限保証。中古の5千円なら文句ねーです。
追記:抜けの悪さについてはRAW現像のローカルコントラストなどで誤魔化せる。