SIGMA 19mm F2.8 DNのピント合わせに難儀している。像面湾曲のせいで中央でピントを合わせると同距離にある画面端のものがボケボケになる。手前側に反っているため少し奥ピンでちょうどいい塩梅になる事が多い。それと中央の被写界深度が深いせいだろうか…コントラストAFのピント精度もバラつきがあるような?

空雲木鳥
1/1600 F5.6 ISO200 SIGMA19mmF2.8DN E-M10mk2
実は画面両端の木々は中央に比べかなりボケ気味

そこでE-M10Mk.2のピーキングがもしかしたら有効かもしれない…と思ったのだ。これを拡大なしで使えば画面全体のピント分布が確認できるのでは? しかし実際に試してみると思った通りにはいかなかった。

ピーキングの実使用感だが、室内のような近距離(=ボケ量が大きい)だとそれなりに有効。目論見通り拡大なしでもピント面を意識してピント合わせできる。でも肝心の中・遠距離になると……ダメ。19mm F2.8は被写界深度が深いせいかピントが来てない場所にも縁取りが出ちゃう。ピーキングのピークを探るのが実に難しく、画面全体がボケちゃったり驚くほどシャープに写ったりで安定しない。まあ、拡大前提の機能なんだろうなぁ。(追記:拡大+ピーキングは拡大のみより拡大倍率が低くても山が掴みやすいです。)

拡大+ピーキングはレベルが『普通』だとSIGMA19mmでは全面縁取り状態になってかえってピークがわかりづらくなる事がある。といって『弱』に下げるとコントラストがかなり強い箇所にしか縁取りがつかなくなり、被写体によってはピントの確認ができなくなっちゃうのがもどかしい。

なぜにオリンパスのカメラは気が利かないのだろうか…

何というか、ハード的な問題じゃなくてソフト面で変な制限ができちゃってるケースが多いのだよね。あちらを立てればこちらが立たずでパズルのような様相を呈してくる。

ピーキングは半押し時には表示されない。せっかくピントを合わせてもシャッターボタンに触るとAFでズレちゃうから、いわゆる親指AFを設定するかMFに切り替える必要がある。で、ピーキングとMFか親指AFを設定すると録画ボタン込みで4つしかないFnボタンを2つも食っちゃう訳で。

MFアシストであれば半押し中でもピーキング表示が可能なのがこう何かねぇ……

後ですね、親指AFだけど『AELボタンに割り当てる機能の1つ』という扱いなのです。なのでトグル式のAELと共存はできません、なんてこったい。(注:例えばAELで測光方式の切り替えと親指AFは両立できない)

神社
1/640 F4 ISO100 SIGMA19mmF2.8DN E-M10mk2

MFアシストを拡大OFF・ピーキングONにして『拡大』をFnボタンに任せるのも悪くなさそうではある。でも、『拡大』はボタン1回でフレーム表示&移動、2回目でようやく拡大。しかもフレームを消すのに拡大長押しかOKボタンを押す必要があるので操作がダイレクトでなくかったるい。三脚で使うならその拡大方法がいいのだとは思う。自分としては選択してる測距点をボタン一発で拡大ON/OFFできる設定があればそれでいいんだけどな。フレーム位置の微調整は拡大中にやればいいし。

マイセットによるカスタマイズはISO感度などその時にカメラに設定されている内容ほぼ全て記録してしまう。切り替える度にISO感度などを再設定する必要があって、これまた使いづらい。 記録する項目をON/OFFできたら便利なのに。