RICOH Caplio GX & GX8
GR-Dが発売されるまではこのGXシリーズがRICOHのフラッグシップだった。なかなかよくできたデジカメで結構気にいって使っていた。自分が今まで使ったコンデジでモデルチェンジの時に素直にアップグレードしたのはGX→GX8だけ。
GXの前はコニカのRevio KD-510Zを使っていた。KD-510Zのほうが画質は少し良かったが操作性など使い勝手はCaplio GXが圧勝。使い勝手は撮影欲に影響するので「買い替えて良かった」と素直に思ったのを覚えている。
あと、どういう訳か女子ウケが良かったな。クラシカルでいかにもカメラっぽい外観がイイらしい。
当時としては珍しく広角に強い換算28mmスタートの3倍ズームで4隅まできっちり写るいいレンズ。マクロにも強く広角端では1cmまで寄れる。専用ワイドコンバーターは画質がほとんど落ちない優れ物。
絞りは3段階のターレット式でNDフィルターは使わないタイプ。この頃は画素ピッチもまだそんなに厳しくないので小絞りボケはそこまで気にしなくても大丈夫(影響がないわけではない)。
手ぶれ補正はないのだが、グリップが大きくホールド性がいいからか低速シャッターに滅法強くぶれづらい。GX8は画素数が上がったぶんちょっと手ぶれしやすくなったかも。
センサーは1/1.8インチで無印GXはソニー製500万画素センサー、GX8はシャープ製800万画素センサー。高輝度側はほとんど抑えておらずあっさり白飛びする。その代わり低輝度側の階調は豊富(特に無印GX)。高感度はISO1600まで設定できるだけでもよし、他社はその頃ISO400とか800がせいぜいだったからね。画質は期待しちゃダメ。
GXの画像処理は時代相応でシャープネスは下品なぐらいどぎついので設定は"ソフト"推奨。オートホワイトバランスはまあまあ。蛍光灯下ではちょっと変な色合いか。
AFは通常の距離ならいいがマクロ時はなかなか思った場所に合わないのでイライラする。
GX8になって処理速度が大幅アップしてテンポよく撮影ができるように。画像処理もだいぶシャープネスが落ちついていい感じ。ただアクが抜けすぎてしまったような気もする。
GX、GX8ともにRAW撮影はできないが非圧縮のtif形式で画像の保存が可能。でもSDカードへの記録スピードが遅すぎてとてもじゃないが使う気にならず、惜しい。
専用電池の持ちが異常に良く、最後にいつ充電したのか忘れるレベル。しかも単三電池使用可能。
これ以降GXシリーズはGX100→GX200→GXRと進化していくが結局買う事はなかった。値段も少し上がったというのもあるが、デジタル一眼レフを買ったというのが一番の原因だろうな。大きささえ許容できれば一眼レフのほうが操作性や画質などがはるかに良いので撮影中や後のストレスが少ないんだよね。
使用頻度が極端に減ったのでGXは手放しちゃった。でもコートのポケットやバッグに気楽に突っ込めるコンデジはあればあったで便利なんだよね。何か画質と使い勝手のバランスがちょうどいいのがあればねぇ。